在外研究員
少し前までは,大学には在外研究員の順番待ち行列があって,上から順に多くの教員が海外に短期滞在した.最近在外研究員の制度がなくなって,別の制度にかわって,順番待ちの行列がなくなって,大学の教員の人数は減って仕事量が増えて,教員がお互いに短期とはいえ海外に出て各種仕事を同僚に任せることを遠慮しはじめて,順番待ち行列があれば家族に海外渡航を説得するのも気楽だけれどもそれもできにくくなって,こうして海外滞在経験のない教員の割合が若手から次第に増えていく.海外の大学との太いパイプを持つ教員は,沢山の在外経験者の裾野があってこそ一定数存在するような性質のものかもしれず,こうしてボディブローのようにダメージが蓄積されていくのかもしれない.この手のダメージを自覚して何らかの手をうつのは,早いほうが良い.
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