構造主義
読了.これまでに数冊関連書籍を読んでたはずだったけど,まったく理解してなかった(誤解していた)ことを知った.なんということだ.
「群」による冒頭の説明が,すこぶる明快だった.あと同書のIII-10「有機体の構造」では,思うところが色々あった.
例えば,安藤らが進めるこの研究(参考)が指摘するような昆虫を含む生き物が持つセンサの構造の巧みさとか.人間の視覚野が持つ大小さまざまなスケールの特徴を抽出する演算子は DoG(Difference of Gaussian)で近似できて,このフィルタが「スケールに関して半群の性質を持って」「フィルタリングすることで特徴を増やしてはならない」といった数個の条件から数学的に唯一演繹的に導出されるものであることとか.
環境×表現形×遺伝子プールの相互作用として立ち現われる構造が,数学的な構造としても指示されること.こういう面白さに関する体系でもあった.
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