緒方拳
合掌。
山形県米沢に巡業に来たときに初めて生で演技を観た。今調べたら「子供騙し」という3人芝居だった。「演出・水谷龍二 出演:緒方拳、篠井英介 富樫真」だったとのこと。地方にメジャーな人が来るのだから劇場も満員になるかと思いきや6,7割程度の入りだった。「せっかくこんな地方に来てくれたのに、この入りかぁ」と出演者を気の毒に思ったり。
でも舞台はすこぶる面白く、手抜き(地方巡業ではたまにあるのです)の無いところもすごく嬉しかった。カーテンコールで緒方拳が充実した笑顔を見せて、その笑顔を見て篠井英介がほっとした様子を見せていたのを覚えている。
緒方拳というと、この子供騙しの床屋役や、先日のNHK広島のドラマの帽子屋役のような、初老の(とぼけたというか油の抜けた)おじさんの印象がある。それ以前の活躍は知らない。あぁ、そういえば私の大石内蔵助像は、緒方拳が演じたそれの影響を強く受けているかもしれない。
亡くなってみると、「妖怪のように老けているのに意識は普通な緒方拳」を見たかったように思えてくる。
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