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2009年4月 7日 (火)

秒速3キロメートル

北朝鮮と日本との距離がだいたい1000キロ。ミサイルが発射されてから届くまでの時間が約5分。対地速度が時速1万2000キロメートル。秒速で3.3キロメートル。東京大阪間を2分のスピード。


発射位置も予定日も予告されていて、その近辺に計測資源の多くを集中させても、発射の瞬間を捉えるのは難しかった。予告もなく、囮とかを駆使されたりすると、迎撃のために始終誤射し続けることになりそう。天才バカボンのおまわりのように。そうしてたくさん防衛ミサイルを撃っても、肝心の弾頭にあてるのは大変。相手は1秒に3キロも動く。月にいけるのは、ある程度月に近づけば月が引っ張ってくれるからで、ミサイルはむしろ逃げようとするのだ。


本気で迎撃するならとりあえず発射を早期に検出しなければならなくて、見落とし率を下げようとすれば、当然偽陽性の過検出が増える。今回の誤報を攻め立てるのは、少し酷ではないのか。


誤報を減らすにはSNをあげるしかなくて、ノイズを減らすか信号を増やすかの戦略しかない。ノイズは計測と伝送の双方の過程で加わる。伝送に関わる人的操作で加わるノイズは、訓練不足とか過剰な心理的・肉体的負担とか、そういうものから発生するのだろう。多くの国民が国防に必要なタスクの一切と関わりをもたず、そのくせオペレータの操作ミスを過剰に責め立てるようなしかけは、ノイズを減らす観点からも好ましくない。


今回の発射第一報は米国の早期警戒衛星からもたらされたとのこと。地上に限らず、海も空も月も火星も、その領域の計測システムを持っている者のみが主体的に行動しうる。同盟国のシステムを利用するのはアリだと思うけれども、国として自前のセンシングシステムは持っていたほうが良い。同盟国からの情報は計測信号の総量を増やしてSNをあげるのに利用するくらいの按配で。


近隣諸国の具体的な持ち駒に基づいた国防に関する多様なシナリオが、もっともっと身近に提示されたり議論されたりしないものだろうか。武器を持つ前に、五感を確保しておかないと。あと怜悧な頭をもっておかないと。

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